思考置き場

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こういう考えもあるよってだけです。

RAGEに対する取り組み方について

ある日の朝普通に目覚めたらガチでヤバいこと起きてた。
 

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(画像は10/1 21時頃のもの ちなみに9/25のアクセス数は2)

 ということで偶然にも大量の読者を獲得してしまったわけだが、記事自体の内容がアレだったこともあり最初はこれが称賛なのか批判なのか判断できず緊張が解けなかった。時間が経つにつれとりあえず悪い意味の拡散ではなさそうだということが分かったので安心したが、そうなると今後についての不安が浮かんできた。つまり、これからの記事も自分が把握しきれないほど多くの人の目に触れる可能性がある、ということだ。それはかなりのプレッシャーで、今回のような内容的な良さが続かなければ一発屋にもなるしバブルが一瞬ではじける。そもそも今までの記事は大したプロットも推敲もなくババッと書いて思い直すところあったら編集しなおそ!wみたいな感じだったのだが批評の母数が変わればそのやり方等についても考え直さなければいけない気がした。またゲームの内容を扱っている以上自分がある程度の水準を満たすプレイヤーである必要もあり、これまで以上に頑張らねばと感じた。

 と色々思ったが、結果から言えば、今までのスタンスはあまり変えなくても良かろうということになった。多少ごちゃごちゃと考えたものの、気ままにやるのが一番自分に合っているので。ということで時折怪しい内容もあったりすると思うが、優しく見守ってほしい。それと今回拡散してくれた人たちには非常に感謝していますし、特に界隈の有名人に宣伝(?)されたことは自分がその人のファンだったこともあり嬉しかったです。(公平性と抽象性を保つため今後も以前と同様自分以外の個人名は出さないようにしているので、悪しからず。)面白かったというツイートもたくさん確認しました。今後の励みになります。

(本題はここから。本当の本題はRAGEについての話。)

 今後について

 一応今後もブログ書いていくという話はしたが、そもそもなんでRAGE直前のこの時期にシコシコ書いているのかというと、中の人の都合上今回のRAGEに参加できないからである。またその都合とは関係ない別の事情により今後半年かそれ以上競技としてシャドバをプレイすることはできなくなる。時間がないということでブログ自体の更新もどうなるか今のところは未確定だし、仮にできてもゲーム内容については今までよりもエアプ感が増すことは間違いない。

 Twitterだとすぐツイートが流れてしまうので、まあどちらにせよどうでもいい報告だが見える形で残しておかないと気持ち悪かった。
 とはいっても毎期グラマスになる程度はやるしTwitterも普通に見るはず。
 

以前の記事についての補足 

 シャドバプロについての記事Twitterで拡散され大きな反響を呼んだわけだが、前述の通り全く推敲していないし論理も完全ではない。特に例示についてはかなりずさんだと思っていて、野球における実力介入度合いなど知らないし2Tと8Tの例も真に適切とは言えない。(分かりやすさを重視した結果ある程度当てはまりそうなものを例にした。)そもそも上手さや下手さに定義づけがされていない以上書き手と読み手の解釈に乖離があるのは免れない。それらに加えて内容が批判的であるため、自分の見えないところでは一定の反論もあっただろうし悪く思う人もいただろう。もちろんそういったことは分かっているが、文字に起こす以上最初から最後までを綺麗に書こうとするともの凄い字数になるしまた疲労が今の比ではないので全ての範囲を説明するのは現実的ではないと思っている。今後もスタンスは変えないのでこのようなことは常に問題になるが、受け手はあまり過敏にならず、適度に自分で補完するような形で受け取ってほしい。もちろんこちらもあまりに乖離した解釈はできないような書き方を心がけるつもりだが。

 

RAGEの取り組み方

 さて、本題といえば本題。以前のRAGEBoSの記事でRAGEの取り組み方を体現したと思っているが、今回はそれを少しだけ拡張して一般的な方法論を話す。

tsurikawa-sv.hatenablog.com

 DBN期の初RAGEで2-2のday1落ちだった後、考え方がダメだったと思い、より徹底的な思考を心がけるようにした。その結果がリンクの記事に書かれている調整方法である。無論9-3という結果は成功の一例に過ぎず、0-2という結果もあり得た話だが、それに至る方法が最も重要な部分である。

(堂々と書いているが常にそういった思考を行っているプレイヤーも少なくないはず。そうはいっても全体としてその数は少数だろうと思ったため提示するに至った。)

(ちなみに以前の記事でRAGEについて批判したがそれはプロにおけるRAGEという意味合いであり個人的にRAGEという大会は好きです。普段画面と向き合っているおたくたちが行儀よく座って正面に相手がいるのにも関わらず小さな画面を凝視し続けるの面白くないですか?僕は最初正面のメガネの人に挨拶しようか画面の中のアリサちゃんに挨拶しようか迷いました。)

1.デッキ相性

 ある環境におけるアーキタイプがある程度出揃った後に確認を行う必要があるのが各タイプ間の相性(有利・不利)である。相性の具合によってはアーキタイプのうち環境から消滅するものもある。また世間的な評価と自分の評価に乖離がある場合、その原因を探る作業もここに当たる。仮に理由なく評価が食い違ってしまうと今後の環境読みや構築に支障をきたす恐れがある。しかし理由があるのならその乖離は容認される。特にRAGEは環境初期での大会であるためプレイヤーごとに評価が異なるのが普通である。また調整環境やプレイヤーのレベルによっても異なる。ただ理由を考えるのは必要で、例えば相手のケアが甘いのなら相手のレベルが上がれば不利にもなり得るし、自分の能動的な戦略が勝利に結びついているのであれば相性差は揺らぎにくい。

 乖離は埋めるべきでもあるが一定の試行を重ねた後など理由がある場合には放置してよく、その乖離が利点となることもある。

 前回はその試行をレート環境の変化に任せた。シャドウバースにおいて最もメタに敏感でありプレイヤーの質もRAGEより高いため、ここでのメタの変遷をそのままデッキ相性とすることができた。(加えて相性がそこまで難解でなかったこともある。)

 また相性については、いわゆる「ブン回り」デッキをどう扱うが問題となる(後述)。

2.環境読み

 大会において何よりも大事なのが環境、つまりデッキタイプの分布の読みである。これは主にデッキ及びデッキタイプ相性の世間的評価を基準にして行う。参考になるのはランクマッチ、JCG、レートであるが、どれを最も重視するかは裁量次第と言ったところ。加えて配信者やプロ選手の直前の使用デッキも参考の範囲である。

 ちなみにこれは言ってしまえば運である。大会の環境は個人個人の環境への評価の集合であるため、全てを網羅することなどできず結果的には感覚的な作業となる。だがプロセスとしてこれをやるかやらないかでは大きな差があると思っている。

3.デッキ選択

 基本は環境読みを行ったうえでその多数に有利なデッキを選択するのがセオリーとなるが、それ以外を捨てることもできないので、傾斜的な対処が必要になる。なので自分のデッキ相性評価とも照らし合わせて、合理的なデッキ選択を行うことになる。

 またデッキ選択をする時に通常day1とday2を区別するべきではない。もちろんこれは勝ち切ることを前提とした話だが、「環境の純度」という観点で考えれば、ラウンドが進んでいくにつれてメタ外の不純物は減り純度は高まっていくため、自分が勝ち続けることを前提にしている以上純度の低い状況にデッキ選択を合わせるべきではなく常に環境を見据えなければいけない。(これは不純物が弱いデッキである場合。まだ発見されていない強いデッキ(DBN原初など)はその限りではない。)もちろんそうはいっても不純物に負けることもあるが、それは運の問題であって、それによって選択が間違いだったというような結論は得られない。デッキ登録期間が終わった時点で確率上最も勝ちやすい選択があり、その選択が正解となる。(例えばBoS期なら、day1はロイヤルが多そうだと思ってそれにフォーカスしたデッキを選択した時、自分がメタらずともラウンドの経過とともに淘汰されていくため自分の選択したデッキは最悪最初の数戦でしか役に立たないものになる。)

 これに関連して、いわゆる地雷デッキでテロしに行く、という弱者の発想もするべきではない。勝ち切ることができない選択は意味を持たない。day1突破なんて低い目標を持ち訳のわからないデッキを握ることの無意味さよ。

4.構築

 デッキ選択が終われば構築、ということになるがそれは正確に言えば正しくない。構築次第では相性が変化し、環境の見え方が変わり、デッキ選択も変わる、ということが考えられるからだ。なので実際にはこのあたりの順番は時に入れ替わり循環することになる。だが一方でデッキの型が決まっていればその構築の大体は決まっているのが普通なので、経験上は選択の後に環境読みに合わせて傾斜的な対処をするべく構築を考えるのが自然な流れになる。

5.プレイ

 当日における重要な部分だが、調整においても重要になる。構築と同様、プレイも前述の全項目に影響を与える。構築もプレイに影響を与えるが、自分が何をどうプレイし全体のゲームプランをどうするかといった考えが構築とデッキ相性に影響し、それが環境読みに変化をもたらすからだ。

 なので、「デッキ決まったから後は練習するだけ」というような発言は本当を言えば嘘になる。構築はプレイに伴う。

 また「ファイナリストのデッキと○○枚一緒」みたいな発言も不適切で、構築は大半が同じもので構成されているため無意味な主張だという話もあるが、そもそも構築が同じでもプレイによる差別化がなされるため構築のみでは語れない。

 あるいは「プレーオフに進出したメタ外デッキと同じ構築が候補だった」(一例)ことも無意味な話である。候補群の中から実際に選ばなかった人がいる一方、選択した人がいることが意味するのは認識の違いあるいはプレイの違いである。無論、メタ外を選択した人の認識が甘かったが運よく勝ってしまったということもあり得る。

6.運

 当日においてなければならないものだが調整段階においては考慮するべきではない。調整は常にフラットに行い、数字に準拠する。自分は○○が引けないからこのデッキは使えない、という思考はアウト。

 とはいっても運になるべく頼らないデッキ選択と構築が必要になる。仮に構築が同じならプレイが関係しても勝率は50%からそこまで大きくは動かないのが普通なので例えば自分がマジョリティーのアーキタイプを選択した場合ファイナリストにそのアーキタイプが入っている確率はそこそこ高いだろうがファイナリストの中に自分が入っている確率はかなり低くなる。

 

 ここまで6つの要素に分解して記したが本来これらはそこまで個々に分けられるものではなく常に結びついている。そのため必ずしも書かれた順番で作業が進むことわけではないが個人的に大体このような感じで進むことが多かろうと判断し順番を定めた。

補足1「ブン回り」の判断

 いわゆる「偏差」デッキというもので、他のアーキタイプと比較して上限値が非常に高いが下限値も著しく低い(=他と比較して偏差が大きい)というデッキを指し、前環境におけるギガキマWがその例として挙げられる。(こうしたデッキは稀に「何にでも勝てます!」みたいなツイートとともに流れてくることがあるが大概平均値で考えることを無視した偏差デッキ。)偏差デッキも他のデッキと同様平均値を考えることで基準を得られるわけだがこうしたデッキの性質上平均値を導き出すのが難しく、往々にして成功体験あるいは失敗体験がデッキの評価を歪ませることになりがちで、注意が必要。

 RAGEはこうした偏差デッキで高いパフォーマンスを発揮し続けたプレイヤーが勝つと思っている人もいるかもしれないがそれは間違い。仮にそうしたデッキ(=偏差が大きく上限は高いが平均は他より低い)が勝ち残ったとしてもそれを選択することが正解だったとはならない。あくまで確率的に最も勝ち残りやすいものを選択するのがその大会においては正しかったという判断が下せる。

(正解or不正解という判断は常に結果論的な話である。前述の通り未来の大会の環境を予測するのは常に運が絡む。大会上位の常連はそこらへんの予測が上手いか情報強者であり他プレイヤーと比較して情報の量で優位に立っている、はず。)

補足2今回のRAGEのケース

 今までは一般論を話してきたが今回OoTに関して言えば期間の短さから調整作業の流れが成り立たないだろうと思っている。相性を確認することは時間がかかるし世間的な評価を「感じる」時間も少なく、結果的にデッキ選択や構築を考える時間も少なくなる。だが前者なくして後者の選択・構築が決定することはないと思っているので、おそらく今も多くのプレイヤーが何も決まっていない状況で焦っているかもしれないが、個人的に後者を決めるのは提出期限ぎりぎりで問題ない。今はまだ色々なデッキを回して雰囲気を掴むのがいいだろう。

 BoSの時には直前の1週間あまり時間が取れなかったので脳内でいくつかのケースを想定して組み合わせを考えていたが最終的に決めたのは木曜日くらいだったはず。そうした想定は時間がなくとも頭の中で処理することも可能なので、思考停止にならずにぜひともがんばってほしい。

 

疲れました。

ではまた。